横井軍平 ゲーム館
先日、同僚から横井軍平の話が面白かったと聞いて購入。なんと、Amazon Marketplaceで10倍以上のプレミアがついていました。レビューに「資料的価値が高い」と書かれていて、この一言に負けてクリックしてしまいました。(どうも、同僚が話していたものとは違う書籍だったようなのですが。)書籍としては、長時間インタビューをまとめたもののようで、京都の一企業に過ぎなかった任天堂がどのように発展していくのか、リアルに感じられる確かに貴重で、「資料的価値の高い」一冊です。横井氏の発想はとても奇抜なのですが、(左にしか曲がれないラジコンとか…)大切なところがおさえられているというか、一貫する姿勢のようなものが感じられます。「枯れた技術の水平思考」という言葉にそのあたりが現れているのかも知れませんが、この本では実際にその姿勢が味わえます。それから、もちろんフィジカル・コンピューティング的にも?ゲームウォッチ以前の話はいろいろと発想が広がりそうです。
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Yusuke Okamura @ 1月 26, 2009
インタラクションデザインの価値
Appleや任天堂の影響で、ずいぶんとインタラクション、インターフェイスデザインの価値が上昇しました。
特に家電製品のなかでは、これまでインターフェイスデザインの大切さを話してもなかなか理解してもらえなかったり、お金をかける対象としてはハードウェアデザイン、いわゆるインダストリアルデザインの方に重きを置くという流れがあった。インターフェイスでは売れないと。
最近はインタラクションデザインが大切だ、という言葉を耳にする機会も増え、認識がずいぶん変わった。そんななかで、今一度インタラクションデザインの価値を考えてみると、いわゆる使い勝手が良くなるとか、インタラクションそのものの価値の他にこんなことが言えないだろうか。
デザインクオリティは製品品質として知覚される
インターフェイスのデザインクオリティは、知覚される技術品質や製品品質に大きな影響を与える。インターフェイスデザインの操作性や、審美性を向上させ、製品全体の知覚品質を向上させることが可能になる。
インターフェイスがブランド経験
知覚品質をブランドと置き換えると、実体を持たないサービスやソフトウェアではインターフェイスが最もリアルな体験であり、ここからブランド経験が作られると言える。また、インターフェイスには、「学習」や「慣れ」など、他の製品にスイッチすることの障壁を作りやすい性質がある。高い知覚品質と継続利用を促す性質を活用すれば、より長期的なブランドロイヤリティを築くことができる。
まだ、あまりまとまっていないけれど、世の中でもこんな認識がすこしづつできつつあるのではないだろうか。そのほかにも、インターフェイスの社会的な価値については、前に引用したDoug Engelbertの言葉から読み取れるし、審美的な価値はMyron Krugerの引用に惹かれる。
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Yusuke Okamura @ 1月 15, 2009
戦略本
昨日、「クラウゼヴィッツの戦略思考」 を読み終えました。今日は、いつもと毛色が違いますが、戦略について思うところを書いて見ようかと…(全くインタラクション系の話ではないですが)
読み終えた直後の感想は、「戦略って本当に必要なのか?」とちょっと戸惑いました。原典の「戦争論」は大著でかなり難解なようです。そういう意味では、「クラウゼビッツの戦略思考」の解説はある程度分かりやすくなっていると思います。(それでも結構難しかったですが。)
いくつか、面白かったところをメモ的に引用しておきます。
「不確実性は、戦略の源泉。」
「戦略は道具ではない。」「戦略が文字通り『モノ』であれば、時々刻々と変化する環境に対応」できなくなる。「哲学する」ということ同様に、戦略的に思考することが本質だということだろうか…
「単純さには勇気があり、複雑さには利口さがある。ともすれば、勇気はそこそこにして利口さを多めに用いたほうがより大きな成果が得られるのではないかと考えたくなるだろう。しかし、実際は逆である。危険が満ちている状況では、利口さよりも勇気を重んじなければならない。」
「敵の求心力の中心を狙いすます『重心への集中攻撃』、攻撃の効果が最大になるタイミングを見極める『緊張状態の活用』」
「戦略って本当に必要なのか?」と思ってしまったのは、「モノ」としての戦略が否定されていたり、理論よりも経験と才能に重きが置かれているようなところがあったりしていたからでした。もう一度、こうして文章化のために読み直してみると、「戦略的思考」の意義は読み取れるのですが…
戦略はもう少しわかりやすい言葉に置き換えると、意味が広くなりますが「方法」のひとつと置き換えても間違いではないでしょう。「方法」の善し悪しは、再現性が高いこと、誰がやっても同様の結果が得られるというところにあると思います(レシピとか)。よくできた戦略も誰もが同様に実行可能なはずで、そう考えると戦略を実行した痕跡から、方法を推測し誰でもまねできてしまって、戦略に価値がある期間は、模倣が蔓延る前の、ごく限られた期間であるような気がします。それから、正しい戦略というものがあれば、正しい戦略=同様の戦略を実行する人が増えて、結局、戦略として意味を成さないような気も…
そういう意味で、「モノ」としての戦略は否定されるべきものなんですね。しかし、だとすると、なぜ文書化された戦略の秘匿性は高いのだろう?
などなど。最初はあまり、面白くなかったと書くつもりでしたが、改めて読み読み直してみると、いろいろなヒントを与えてくれる面白い本ですね。でも、古典戦略論では、個人的には孫子の方が好きです。でも、「兵法三十六計の戦略思考」よりは面白かったかも。
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Yusuke Okamura @ 1月 7, 2009
アナログの魅力
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!
先日の「Designing Gestural Interface」の感想のやや続きですが、ジェスチャーを使ったインタラクションの楽しさは、デジタルなものを、現実世界の作法で操作できる、驚きや不思議さにあるように思います。Physical Computingの魅力もデジタル環境で失われたアナログな良さの活用にあるのだと思います。
minilogue - hitchhiker’s choice from ljudbilden on Vimeo.
この作品はホワイトボードにマーカーで描き続けられる、とてもアナログな魅力のある作品です。新しいジェスチャーのヒントがたくさんあるのではないでしょうか?
しかし、そんなことはおいて置いても 、Generativeなアート作品よりも、むしろこういったものに驚異を感じてしまうのは気のせいでしょうか…
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Yusuke Okamura @ 1月 6, 2009