マイロン・クルーガー

この間からエントリーしていたExploratoriumのAPEプロジェクト (1回目、2回目、3回目、4回目)について考えていたら、学生だった頃に読んだマイロン・クルーガーの『人工現実』のことを思い出した。たぶん、インタラクションという言葉を知ったのはこの本が最初だったのではないかと思う。

当時、マイロン・クルーガーはVR流行でゴーグルやグローブがもてはやされていた時に、もっと自然なインタラクションを目指して装置をつけない作品を制作していた。

例えば、ビデオ入力を使ってユーザーは指先でスプライン曲線のコントロール点を指定できる「ビデオデスク」という作品を作ったりしている。ビデオで認識するのとマルチタッチの違いはあるけれど、iphoneの操作にも似たインタラクションだ。
マイロン・クルーガーは、『人工現実』 のなかでインタラクションの質についてこんな風に書いている。
視覚的な応答だけを独立した芸術作品として評価すべきではない。また、音も音楽として評価すべきではない。美的関心の的となるのは、ただ、インタラクションの質のみである。それは、人々の興味を引き、参加させ、感動させる能力、認識を改めたり、新しい美のカテゴリーを生み出す能力といった、より大きな基準により評価を受けるべきものだ。
Exploratoriumの展示は科学という文脈であったけれど、上の引用した部分は「APE」的だなぁと。

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okamura @ 8月 22, 2008

DESIGN IT! Forum 2008

イベントの案内です。
DESIGN IT!, LLC.、ソシオメディア株式会社 主催の「DESIGN IT! Forum 2008 - インタラクションデザインの現在と未来 - 」 が8月22日、23日に開催されます。
Physical ComputingやInteraction Designについて面白い話が聞けそうです。22日の宮崎氏の講演では、pcfのメンバーが作った、加速度センサー、顔認識技術を使ったプロトタイプのデモも紹介される予定です。
スピーカーはこんな人達。
Dan Saffer氏( 米アダプティブ・パス社 インタラクションデザイナー)
宮崎光弘氏(アクシス取締役/多摩美術大学情報デザイン学科教授)
横田 聡氏(クラスメソッド株式会社 代表取締役)
上野 学氏(ソシオメディア株式会社 チーフ・デザインオフィサー)
篠原 稔和(DESIGN IT! 主宰/ソシオメディア株式会社 代表取締役)

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okamura @ 8月 20, 2008

Learning Processing

Daniel Shiffman氏がプログラムを書いたことがない人に向けてProcessingの入門書を8月末に出版するそうです。教材としても使えることを意識されている様子。
これから、プログラミングと英語の両方を勉強してしまうというのは、なかなか良いアイディアでは?

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okamura @ 8月 19, 2008

On LEGO Powered Time-Tracking

わが社では工数管理にExcelシートを使っていますが、これはおなじみレゴを使った革新的なタイムトラッキングシステムです。
1段が1.0hをあらわしています。一番下が10時、一番上が18時です。左側の1列はルーラーです。3時間ごとに緑のレゴが入っています。1.0hは、さらに15分ずつに区切られており、色の違いはプロジェクトの違いをあらわしています。
これをWebカメラなどから撮ってデータベースに入れてしまおうということのようです。

この人は利点として次の5点を挙げています。
・it works (for about 4 months now)
・I have something to play with while pondering stuff
・it looks great
・it’s incredibly fast with no overhead
・planning is possible
僕もAIRベースのものをつくってみようかな。
http://jexp.de/blog/archives/16-On-LEGO-Powered-Time-Tracking;-My-Daily-Column.html

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ishikawa @ 8月 14, 2008

Activeなインタラクション(4)

Exploratoriumのプロジェクトを紹介する書籍『APE』から、physical computingやinterface designで参考になりそうな部分を抜粋して紹介。
1回目、2回目、3回目の続き。
APEは、Active Prolonged Engagement。長時間にわたるアクティブな関与、インタラクション。

APEを促す有効な4つの戦略。
4つの戦略毎に書籍中の展示事例を引用し、自分なりに似た戦略を取る他のインタラクティブな作品を探してみようと思う。

Revealing beautiful aestthetics
Exploratoriumの展示例として、『Watch Water Freeze』があげられている。この展示は、氷を溶かしたり、凍らせたりすることで、氷の美しい構造や色彩が変わる様子を虫眼鏡で見ることができる、という展示だ。
Revealingという感じではないが、インタラクションをすることで、画面が美しく変化していくという、美しさで惹きつけるということで、例えば、

Ghostly Mirror のようなものとか…
このような作品はその他にも非常にたくさんあるが…
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Providing the pleasure of creation
事例としては、『Circuit Workbench』が挙げられている。この展示では、単純に電気を点灯させるような電気回路から、複雑な回路までをつくることができる。この種の展示では、来館者は、自分が創ったものを誇らしく他の人に見せるようにして残しおくといった行動を取るそうだ。
これは、先日紹介したfontparkが良い例だろう。他にはFontShopのFontStructも「創る」ということで関与を高めている。FontStructはかなり実用的なツールという側面が強く、作品自体が創造性を刺激するような形ではないので、少しズレるかもしれないが…

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Presenting remarkable mechanisms
『At Gravity Powered Calculator』では、メカニズムの正確さが来館者を惹き付ける。斜めに配置されたレールからボールを転がす。レールから飛び出たボールは正確な弧を描き、床に置かれた金属の棒にぶつかりチャイムのような音を鳴らす。
これは、インタラクティブではないが、関心を惹く方向としてはピタゴラ装置みないなものとかが近い。物理的な装置の他にも、プログラム中のアルゴリズムで関心を高める方向も似た戦略だろう。

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Posing challenges that are solved by activity
『Downhill Races』では、斜めのレールの上を、様々な重りがついた円盤を転がして、どんな円盤が早く転がるかを調べることができる。円盤上の重りの重さや、重りの配置は転がるスピードにどのような影響があるのか。いろいろな円盤で競争をしながら、転がる速度に重さは関係なく、重りの配置が速度を決めることを理解する。
こんな方法をとっているのものには、「A-volve」がある。

この作品では、ユーザーが自由に描いた人工の生物が水槽のなかで生息し、環境によく適応した生物が子孫を残し生き残っていく。いくつかの生物を描いていくうちに、この環境ではどのような生物が早く動くのか、生き残るのかが少し分かってくる。
上の4つに共通するのは、ユーザー側の操作は単純である一方で、その結果は多様であることがあげられそうだ。その上でインタラクションを通して、美しい変化の発見、創ることの達成感、正確な動作の気持ちよさ、新しい発見と理解、こんなものが得られる経験自体の深さが、長時間アクティブな関与を惹きだすと言えそうだ。

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okamura @ 8月 11, 2008