Category Archives: Book

デザインと交渉術

“The Hardest Part Of Software Is Culture.” 素晴らしいインターフェイスを思いつくことに困難があるのではなく、むしろチームや、クライアントとの文化や価値観を超えた合意形成の方にこそ困難はある。自身のブログでAza Raskinはこう述べて、UIやUXに携わるデザイナーが交渉について学ぶことを薦めています 。 交渉と聞くと、「いやいや、そんなスキルよりも良いアイディアを生みだす能力の方が大切だ。」と反発したくもなりますが、”To design is to inspire participation”(前述のブログより)という側面は強まる傾向にあり、デザイナーには、これまで以上に関係者や物事をバランスさせる能力も求められているのだと思います。もちろん、良いアイディアの方が賛同は得やすいし、良いアイディアとは物事をバランスさせるものなのかも知れないのですが、デザイナーが交渉について学ぶことにも価値はありそうです。今回は、Aza Raskinが薦めている書籍『GETTING TO YES』(翻訳は、『ハーバード流交渉術』)の概要を少し紹介したいと思います。 – 原則立脚型の交渉 『ハーバード流交渉術』は交渉術とは言いながらも、相手を打ち負かし勝つための術ではなく、いかに公平に利害を調整しお互いが納得可能な合意に達するかということを目的に書かれています。交渉というと、強気にでるか、穏やかに進めるか、ということばかりを考えがちですが、これでは「賢明な合意」に達することはできないし、「当事者間の関係の改善(あるいは、関係性の維持)」を図ることも難しいでしょう。交渉方法としては、「賢明な合意をもたらし」、「効果的で」、「当事者間の関係性の維持、ないし改善が可能」でなければなりません。こうした交渉を実現する方法として、著者らが提案しているのが、「原則立脚型の交渉」です。原則立脚型交渉のキーポイントは以下の4点にあります。 1.人と問題とを分離せよ 交渉当事者間の基礎には、正確な認識、十分な意思疎通、節度ある感情、目的に対して前向きな展望がなければならない。交渉当事者はこの基礎の上に立ち、比喩的に表現すれば互いに相手を攻めるのではなく、一緒に問題を攻めるのだという見方をすべきである。 2.立場でなく利害に焦点を合わせよ 交渉上の立場は、その主張者が真に何を欲しているのかをしばしば不明瞭にしてしまう。声高な表向きの主張の背後にある隠れた動機(真の利害)を探り、そこに焦点を合わせよ。 3.行動について決定する前に多くの可能性を考えだせ 双方に共通の利益を増進し、相違する利害を創造的に調整できるような複数の解決策を用意せよ。 4.結果はあくまでも客観的基準によるべきことを強調せよ どちらか一方が選び出した基準によるべきだというのではなく、市場価格、専門家の意見、慣習法律といった公平な基準によって結論をだす。 書籍中には、この1〜3のポイントを端的に示す逸話が紹介されています。 「図書館で2人の男が言い争っているとしよう。一人は窓を開けたいし、もう一人は閉めたい。彼らはどれだけ窓を開けておくか、言い争っている。そこへ図書館員が入って来た。彼女は、一方の男性になぜ窓を開けたいかを尋ねた。『新鮮な空気が欲しいからですよ』と彼は答えた。次にもう一方に、なぜ閉めたいか尋ねると、『風に当たりたくないんですよ』という答えだった。少し考えてから、彼女は隣の部屋の窓を開けた。こうして風に当たることなく新鮮な空気が入れられ、2人の男は満足した。」 表面的には、2人は「どれだけ、窓を開けるか、閉めるか」について言い争っているように見えます。争点を1つに絞られると、利益や不利益をどう分配するかという配分の問題となり、このような交渉では合意を得難い状況を導きます。しかし、隠れた動機を知ることができれば、問題を創造的に解決できるということをこの逸話は示唆しています。 また、「多くの交渉において、かかわりのある利害は、つきつめると金銭であると思われやすい。」のですが、しかし、金銭的問題に関する交渉においてすら、たとえば離婚の際に妻が要求する扶養料額でさえ、その背後では、経済的なゆとり以上に、心理的な安心感や、むしろ自分が認められ、正当に扱われていると納得したいといった具合に、金銭以上の利害が関わっていると言われます。 – 原則立脚型交渉は賢明な合意を友好的、効果的に生みだす 先の1〜3のポイントは、交渉において重要な点ではありますが、この書籍を特徴づけるのは、最後の4つめのポイント「公平な基準によって結論を出す」という点にあります。その利点は以下のように説明されています。 公正で効果的で科学的な利点を基準として特定の問題に取り組めば、それだけ賢明で公正な最終案を実現しやすい。交渉の両当事者が先例や習慣を重視すればするほど、過去の経験から多くのものを学びうる。 互いに優位に立とうと争うばかりでは、当事者間の関係を損なうだけだ。基準に基づいた正しい交渉は、それを防ぐ。問題を解決しようとしているとき、(中略)人間関係もずっとうまくいく。 しかし、実際には客観的と考えられる基準は複数存在するであろうし、どの基準を採用するかで交渉が進まなくなることもあり得る。著者らは、ここを共同作業として実施し、その基準に基づいた確固とした結論を導くことを推奨しています。 … Continue reading

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Prototyping Lab

IAMAS  小林茂氏の『Prototyping Lab――「作りながら考える」ためのArduino実践レシピ』に、前回MTM04で展示した「LOGER」を掲載して頂きました。ありがとうございました! 『Prototyping Lab』 を手にしてみると、なんと『Making Things Talk』よりも厚い大著でした。Cookbookが本当に充実していて、レファレンスとしてだけでなく、アイディアを導くヒントとして活躍しそうです。それから、手にされたら「あとがき」も読まれることをおすすめします。なんというか、新しい時代の息吹のようなものを感じ取れるのではないかと思います。

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DESIGN IT! magazine vol.3

カンファレンスやマガジンの発行を行っている、DESIGN IT!から第3号となる雑誌が7月1日発売されました。第3号の特集は「クラウド時代のインタラクション」。クラウドコンピューティングは、利用者に対して透明で体験自体の変化は無いのではないか?と、考えてしまいがちですが、デバイスに縛られない、場所を選ばない、ライフログの膨大な蓄積とその活用によるコラボレーティブフィルタリングの可能性、さらには、イアン・エアーズの「その数学が戦略を決める」に示されるような社会的な問題までを含んでいます。 今回の特集では、コンピューティングの歴史を俯瞰した上で、クラウドコンピューティングと関連する様々な取組みが紹介されています。「クラウド」という視点で現在を切り取って行ったとき、コンピューティングはどのように進化し、インタラクションはどのような可能性を広げるのか想像がふくらみます。また、今回の特集では、取材を受けデザイン的アプローチについてお話した内容を紹介して頂きました。是非、ご一読を! *参考文献としては、もちろん「クラウド化する世界」もありますね。

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デザインリサーチのリサーチ

  日経デザインから、「デザイン・リサーチ・メソッド10 未来のニーズを形にする先端手法」という書籍が発売されるようだ。海外デザイン事務所10社の独自リサーチ手法が紹介されている。収録10社は以下の通り。デザインリサーチのみをこれだけ広範に扱っている書籍は他になく(恐らく)、期待大だ。 【収録10社とプロジェクト事例】 IDEO (アメリカ) シマノ「COASTING BICYCLE」 seymourpowell(イギリス) ALICE「ブロードバンドルータ」 STANNAH「介護用エレベーター」 TheAlloy(イギリス) ARGUS「消防士用デジタルカメラ」 BT「ベビーモニター」 tangerine(イギリス) BRITISH AIRWAYS「ファーストクラスのシート」 AUPING「介護ベッド」 The Division(イギリス) パナソニックデザイン社「ブランドビジョン」 日産自動車「インテリアデザイン」 fuseproject (アメリカ) コカ・コーラ「Coca-Cola Refresh Recycling Bin」 CastelliDesign(イタリア) 日立製作所「スーパーテクニカルサーバ」 AMO(オランダ) PRADA「PRADA PROJECT」 INNO DESIGN(韓国) AMOREPACIFIC「LANEIGE」 FRONT (スウェーデン) 「Sketch Furniture」  まだ、書籍は手元にも無いが、恐らく中心的に扱われているであろう、エスノグラフィー、フィールドワークについて参考になりそうな書籍等をあげておきたい。(その他にも良いものがあれば、是非教えて欲しい。) … Continue reading

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Sketching User Experiencesを読み始めた。

Bill BuxtonのSketching User Experienceを読み始めた。(翻訳はまだ出ていない。)ここのところ、UIやインタラクションについて考えるのにやや疲れが出始めていたが、読み始めて元気になった。世の中ではインタラクションやUIが商品化・コンテンツ化しはじめていて、この流れに押されてアイディアを出しがちだ。新しさを求めてアイディアを絞ったわりには、「それって○○にあるよね」的な、既視感に襲われる。新しさの尺度が一元的で知らず知らずに?、iPhoneやPalmに寄り添っている… Bill Buxtonは、”Design for the Wild”と呼びかけて、イヌイットが使っていた木彫りの「地図」を例に、この道具が紙の地図やPC上の地図と異なり彼らがカヤックで移動する極寒の海の上では、海に落ちても浮いるし、厚い手袋の上からでも問題なく操作ができる、実にエレガントな解決であることを説明している。”Design for the Wild”とは、道具が機能する社会的、物理的なコンテクストをよく理解したデザインであると解かれている。これまで、デザインの中でも似たようなことはさんざん言われて来たが、例示が極端だったためか非常に新鮮に感じられた。それから、この例が面白いのは、劣っていると考えられているような過去のデザインが実は視点を変えれば優れているということや、表象や記述という私たちの思考そのものを構成する要素が、現在はほとんど紙面やディスプレイなど2次元に置き換えられてしまったが、3次元の木彫りの地図のような物理的な表象が持つ可能性のようなものが感じられるところにある。(文字と思考の関係は、これがオススメ、ウォルター・J・オング「声の文化と文字の文化」 ) コンテクストを追いかけることや、過去の道具の考察、それから、物理的な表象がもつ可能性は、一元的になりがちな新しさの尺度を取り払ってくれそうだ。

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User Generated Device その2

以前のエントリーの「誰でもメーカー -User Generated Device」Part1に続き、日経エレクトロニクスの1000号記念特集 Part2「ハードだってオープンソース -User Generated Deviceの実現技術」を読んだ。個人レベルでのハードウェア開発を可能にする最新の技術動向や事例が広範に解説されている。現在の技術動向に関する情報ソースとして有用。 それから、オープンソースハードウェアが成立条件として、ソフトウェアのオープンソース化のアナロジーから、1)無償の設計ツール、2)安価な出力装置、3)設計データの改変や再配布の許可(ライセンス体系など)が整うこととある。特集記事にあるとおり、特に2)の安価な出力装置(3Dプリンターや切削機)の登場により、オープンソースハードウェアは浸透していくのではないかと思われる。 ユーザは何をカスタマイズするのか、に関する考察では筐体、外装、インターフェイスなど嗜好性が強いところにカスタマイズニーズがありそうだと特集では解説されている。確かに、そのとおりかも知れない。こうしたもともと「コンテンツ性」が強く、比較的技術的な専門性が低い部分がカスタマイズされていきそうだ。 一方で、こうしたプラットフォームが広がって行って、筐体や外装、インターフェイスに留まらず、これまでにない機能をもった機器が創出されたり、故障したデバイスが捨てられてしまうのではなく、モジュール化によって再利用が促進され、社会全体で廃棄されるものが少なくなるような社会になったりしないだろうか… そう考えると、前に紹介したInformal Repair Cultureのような文化は面白く、重要に思えてくる…。

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「クラウド化する世界」を読んだ

「クラウド化する世界」 ニコラス・G・カー (著), 村上 彩(翻訳) もう随分前に購入していたものをようやく読み終えた。 印象としては、表紙の「ビジネスモデル構築の大転換」という副題よりも、もっと社会的な広い点から捉えられており、一時的に流行するビジネス書に見られるような煽る感じが無ったので、さらっと読む本として好印象。新しいテクノロジーから描かれる未来像としては悲観的な将来が描かれている。この悲観的な未来像にちょっとリアリティが感じられない部分もあった。 少し要約。  第1章 白熱灯の発明から電力利用が普及するまでの過程では、初期、各企業は独自の発電設備を持ち、技術者を雇い、独自の電力システムを持っていることが競争力の源泉であった時代があった。その後、電力システムの標準化などから企業向けに電力を供給する企業が現れる。電力を利用する企業としては設備投資費用などのコスト削減のメリットがあり、供給側もスケールメリットを働かせた低価格の電力供給が可能となり普及して行った。大雑把にいうとそのような流れがあり、現在のIT投資も自前のシステムから、外部の専門業者の低価格なサービスを利用することにより産業全体が効率化されるという説明だった。非常に分かりやすく納得がいく。もちろん、電気と情報システムでの相違に関する説明もある。 第2章 ワールドワイド・コンピュータ(=インターネットによって相互接続されたコンピュータ全体が協調?し、1つのコンピュータのように機能する状態)がもたらす、個人、経済、文化にもたらす影響を広範なリサーチから概説している。 労働に関する問題では、「コンピュータ化は、仕事も能力もある労働者の供給を増やしつつ、その仕事への需要を縮小する」。 コンテンツのバラ売りが進み、新聞等の媒体では売れるものが記事になる。「我々は、(インターネット紙面の) ページがますます金次第となっているという事実から逃れられない」 インターネットによって、均質化が進むのではなく分裂が進む。(このなかで紹介されるトーマス・シェリングの実験はとても面白い。)「ときとして、ごくささいな動機やほんのわずかの差異が極端な分裂という結果につながる。」個人がもつささやかで自然な欲求=「近隣に少しは同じ人種の人がいて欲しい」が集積した時に、コミュニティは分裂していく… この後、ネット上では匿名と思っていても素性が割れてしまうことや、実は関係機関により支配される可能性があること「ネットの設立原理は”支配”であって”自由”ではない。」、コンピューティングは人間の知性を超えるというような話が続く、このあたりにはあまりリアリティが感じられなかった。知性に関して、この一文は響いた。 「我々が賢いのは、我々の頭脳が常に、質問を知らなくても回答を与えてくれるからだ。我々の頭脳は計算するのではなく、辻褄を合わせているのである。」

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User Generated Device

噂を聞いて楽しみにしていた日経エレクトロニクスの1000号記念の特集記事を読んだ。「誰でもメーカー -User Generated Device」という特集。User Generated Deviceとは、ユーザー参加型の開発環境から生まれた機器で、CGMなどの流れとあわせて説明がされている。その1つの変化としてOpensource Hardwareも取り上げられていた。 なんというか、全体的に商業ベースな文脈のなかで説明され過ぎているのがちょっと残念だった。ユーザー参加型として定義されているせいもあるのだろうが、なんというか、ユーザー参加型でユーザーのニーズやアイディアを吸い上げたり、企業がユーザーの作った機器を売り買いするマーケットを運営するというような流れになっており、全体的に新しい世界観のワクワク感が弱かった…。 既存の大量消費社会の枠組みを揺さぶるようなものであって欲しい。(特集記事のなかでそのような説明もあるには、あったのだけれど。)「ものづくり革命」には、そんなワクワク感があったように記憶している… – 追伸: 小林さんのブログを読んで、この時期に2号続けて網羅しようとする特集は確かにすごいなと。  特集 Part 2は、「ハードだってオープンソース ——User Generated Deviceの実現技術」。この号も購入しなくては。

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Attraction Affordance

アフォーダンスは認知科学から生まれてデザインのなかで、一時期かなりもてはやされたキーワード。デザインのなかで使われる時は、「無意識に行為を誘発するようなモノのあり方」というような意味で使われている。デザインのなかでもユーザーインターフェイスの話のなかでたくさん使われた後、深澤直人氏のプロダクトデザインにこの考え方が多く用いられた。 先日読んでいた “Designing Gestural Interaction”のなかにそれを発展?させたAttraction Affordanceという言葉が紹介されていた。例としては、Microsoft Surfaceのタッチすると波紋が広がるようなものや、ついついさわってみたくなってしまう感じの画面などを指しているようだ。キオスク端末がアイドル状態の時などもそれにあたるとのこと。 この方法はとても大切な時があり、ある画面のオープニング時に、さわって欲しいものを魅力的に動かして、まず、それをさわらせるということをやったりする。オープニングはその他にモノが出てくる順番や方向から、画面がどう機能するのか、構造を理解してもらうシーンとして使うこともある。 ジェスチャーを使ったインターフェイスは、これまでのインターフェイスと違って、操作方法が暗示的なので、Attraction Affordanceはとても大切になるのではないだろうか…例えば、これまでのインターフェイスでは、地図の拡大は虫眼鏡アイコンのクリックだった。ジェスチャーを使ったインターフェイスでは、タッチした二本の指を広げるピンチという操作になる。現実の世界では自然な行為なのだがモニターの前では、その作法が通用することがイマイチ分からない。そんな時にAttraction Affordance的な考え方が大切になるのではないかと思う。 それから、「横井軍平 ゲーム館」には、ゲームのキャラクターがストーリーを伝え遊び方を伝えるというようなことが書いてある。ドンキーコングではこのキャラクター設定の利用の他に、コングに女の子がさらわれ上に登って行くというシーンをアイドル時間にながして、ゲームの仕方を伝えたそうだ。それから、アーケードゲームで100円いれさせるには、「この仕組みはどうなっているんだろう?」と思わせればよいとのことだ。アーケードゲームにはAttraction Affordanceのいろいろなヒントがありそうだ。

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横井軍平 ゲーム館

先日、同僚から横井軍平の話が面白かったと聞いて購入。なんと、Amazon Marketplaceで10倍以上のプレミアがついていました。レビューに「資料的価値が高い」と書かれていて、この一言に負けてクリックしてしまいました。(どうも、同僚が話していたものとは違う書籍だったようなのですが。)書籍としては、長時間インタビューをまとめたもののようで、京都の一企業に過ぎなかった任天堂がどのように発展していくのか、リアルに感じられる確かに貴重で、「資料的価値の高い」一冊です。横井氏の発想はとても奇抜なのですが、(左にしか曲がれないラジコンとか…)大切なところがおさえられているというか、一貫する姿勢のようなものが感じられます。「枯れた技術の水平思考」という言葉にそのあたりが現れているのかも知れませんが、この本では実際にその姿勢が味わえます。それから、もちろんフィジカル・コンピューティング的にも?ゲームウォッチ以前の話はいろいろと発想が広がりそうです。

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